この記事でわかること
- 静岡市3区(葵区・駿河区・清水区)の農地分布と特徴
- 葵区北部の南アルプス・井川エリアの中山間地特有規制
- 政令市・静岡市の独自運用と県知事との関係
- 3区別運用差(葵区北部茶園・駿河区南部・清水区海岸沿い)
- 5条転用の手続き7ステップと標準処理期間2〜4ヶ月の実務
- 千葉県内房での類似実務をベースとした想定試算3パターン
- JA静岡市・JA清水・静岡市農業委員会など地元固有の論点

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静岡市の農地転用の特徴

静岡市は静岡県中部に位置する 政令指定都市(2005年指定)で、人口約68万人。3区(葵区・駿河区・清水区)から構成され、市域1,411km²と 政令市で2番目に広い市域を持ちます。葵区北部の南アルプス山系から駿河湾岸の清水区まで、山岳・平野・海岸が混在する地形。農地面積は約3,000ha(市域比2%)と政令市の中では少なめだが、茶園・みかん畑を中心とした特色ある農地構成です。
静岡市は政令市のため、農地転用の許可権限は 静岡市長 にあり、申請窓口は静岡市農業委員会(葵区追手町5-1 静岡市役所本館内・電話054-221-1424)に一元化されています。県進達不要で審査スピードが他市町村より早い傾向です。
| 区分 | 該当案件 | 許可権者 |
|---|---|---|
| 4ha以下 | 戸建・分譲・店舗 | 静岡市長(政令市権限) |
| 4ha超 | 大規模開発・産業用地 | 農林水産大臣(市経由) |
| 市街化区域内 | 届出制(許可不要) | 静岡市農業委員会へ届出 |
| 葵区北部・井川エリア | 追加規制あり | 市長+林業担当・自然公園担当 |
静岡市の特徴は 「市域の大半が南アルプス山系の山岳地帯」であること。葵区の大部分は井川・梅ヶ島・玉川など人口希薄な山間部で、農地転用案件は 葵区南部・駿河区・清水区の平野部に集中しています。
静岡3区(葵区・駿河区・清水区)の運用差
静岡市内の農地転用案件は3区ごとに地形・農地区分・運用慣行が大きく異なります。
葵区(北部山岳+南部平野)— 静岡市最大の面積
- 葵区北部:井川・梅ヶ島・玉川など南アルプス山系の中山間地。水源涵養保安林・南アルプス国立公園の規制対象あり
- 葵区南部:静岡駅周辺の市街化区域中心。第3種農地が点在
- 北部の茶園は 静岡茶のブランド産地として保全方針が強い
駿河区(南部平野・海岸沿い)— 茶園・みかん畑
- 東海道線沿線の市街化区域と、南部の田園・茶園・みかん畑が混在
- 用宗・大谷などの集落で34条11号既存集落の適用案件
- 駿河湾岸の海岸近接案件は風致地区指定との関係を要確認
清水区(海岸沿い・茶業地帯)— 旧清水市合併エリア
- 2003年に静岡市と合併(旧清水市)。合併前の運用慣行が一部残存
- 静岡市最大の茶産地(清水次郎長で知られる興津・由比)。第1〜2種茶園が広範
- 清水港・三保松原など景観・港湾規制が絡む案件あり
地元 JA静岡市・JA清水(旧清水市時代から独立JA)が地主の主要相談窓口。区により担当JAが異なるため事前確認が必要。
静岡市の農地区分(茶園・みかん畑・水田)

静岡市の農地は「茶園(静岡茶ブランド)」「みかん畑(駿河区・清水区)」「水田・畑地(駿河区平野部)」の3区分が実務上の切り口です。横浜・千葉と違って 茶園の処理が論点の中心 になります。
茶園(静岡茶ブランド)— 静岡市の最重要テーマ
葵区北部・清水区興津・由比の 静岡茶の主産地は静岡県・静岡市の保全方針が強く、第1〜2種農地として保全。住宅地への転用には農地法5条許可+34条特例の確認に加え、茶樹の処理(伐採または移植)が必要です。
みかん畑(駿河区・清水区)
駿河湾岸の温暖な気候を活かしたみかん畑が点在。第2種農地中心で、住宅地転用は34条12号適用余地あり。
水田・畑地(駿河区平野部)
安倍川流域の田園地帯。第2〜3種農地が広く分布。河川区域近接では河川管理者協議が必要。
静岡市で農地転用が必要なケース

- 4条転用:自分の農地を自分が宅地・駐車場・資材置場などに転用する
- 5条転用:農地を売買・賃貸して買主・借主が宅地・分譲・店舗などに転用する(静岡市で最頻出)
- 3条許可:農地を農地のまま売買・賃貸する
静岡で特に注意すべきは 「保安林・国立公園指定の確認」と「茶園からの転用時の茶樹処理計画」。葵区北部の井川・梅ヶ島では 南アルプス国立公園・水源涵養保安林 指定が重層化しており、事前確認なしで進めると申請受理後に森林管理署協議で長期遅延します。
静岡市の農地転用の手続きの流れと期間

- 事前相談:静岡市農業委員会(葵区追手町5-1)に予約面談。葵区北部案件は林業担当部署にも並行相談
- 書類準備:公図・登記簿・農地転用計画書・土地利用計画図・周辺農地の同意書・茶樹処理計画書(茶園案件のみ)
- 申請書提出:毎月15日前後の締切
- 農業委員会総会での審査(月1回)
- 静岡市長許可:政令市権限で市長が直接処分。標準処理期間は申請受理から30〜60日
- 転用工事着手:茶樹移植は休眠期(11〜2月)に実施
- 完了報告:転用工事完了後3ヶ月以内
静岡市の農地転用の費用相場

| 費用項目 | 金額目安(静岡相場) | 備考 |
|---|---|---|
| 申請手数料(実費) | 数百円〜1万円 | 収入印紙等 |
| 行政書士報酬 | 15〜40万円 | 葵区北部・茶園案件は割増 |
| 公図・登記簿取得費 | 数千円〜2万円 | |
| 測量費(境界確認) | 30〜100万円 | 葵区北部山岳・茶園傾斜地は高め |
| 茶樹処理費 | 0〜200万円 | 茶園からの転用案件のみ |
| 保安林・自然公園調査費 | 0〜15万円 | 葵区北部該当案件のみ |
| 周辺農家同意取得費 | 0〜5万円 | |
| 合計目安 | 60〜170万円 | 茶樹処理なしの場合 |
市街化調整区域+開発許可+34条特例のセット案件は 総額250〜800万円。茶園からの転用では茶樹処理費が別途加算されます。
静岡市開発許可の費用・期間 想定シミュレーション3パターン
※下記は結設計の 千葉県内房・千葉市での類似実務 をベースに、静岡市の地価・運用に置き換えた 想定試算です。具体事例の保証ではなく、計画初期の費用感を掴むための参考値。
想定パターン1:駿河区用宗 150㎡畑→駐車場(5条転用・第2種農地)
- 想定期間:約3〜4ヶ月
- 想定費用:行政書士20〜28万円+測量35〜55万円+諸経費10万円=約65〜95万円
- 論点:JA静岡市との調整、東海道線沿線の集落連たん確認
想定パターン2:清水区興津 300㎡茶園→自己用住宅(5条転用+開発許可+34条12号・茶樹処理含む)
- 想定期間:約12〜14ヶ月(茶樹移植待機2〜3ヶ月+開発許可6ヶ月+転用許可4ヶ月)
- 想定費用:行政書士・建築士75〜100万円+測量65〜90万円+造成・接道180〜260万円+茶樹処理100〜180万円+諸経費35万円=約455〜665万円
- 論点:茶樹の休眠期(11〜2月)移植、清水区合併前慣行、JA清水との調整
想定パターン3:葵区北部山麓 450㎡田→分譲住宅地(5条転用+開発許可+34条11号・保安林近接)
- 想定期間:約13〜15ヶ月(保安林協議2ヶ月+開発許可6ヶ月+転用許可5ヶ月)
- 想定費用:行政書士・建築士95〜130万円+測量100〜140万円+造成・擁壁250〜380万円+保安林協議費15万円+諸経費40万円=約500〜705万円
- 論点:南アルプス国立公園隣接の景観計画整合、水源涵養保安林の森林管理署協議
静岡市でおすすめの行政書士・建築士事務所の選び方

- 静岡市農業委員会との実務経験(葵区北部・清水区合併エリアの実績)
- 茶樹処理・茶業協会調整の経験(静岡茶産地での必須スキル)
- 森林法・自然公園法・農地法を横断的に理解(葵区北部案件で必須)
- 完了検査まで料金変動がない明朗会計
静岡市の農地転用でよくあるミス4つ(建築士独自の現場知見)

ミス1:南アルプス国立公園・水源涵養保安林の指定を見落とす
葵区北部の井川・梅ヶ島・玉川エリアは保安林・国立公園・特別保護区が重層化。これを見落とすと申請受理後に森林管理署協議で2〜3ヶ月遅延。
ミス2:茶樹の休眠期(11〜2月)を移植スケジュールに反映しない
静岡茶の茶樹移植は 11月〜2月の休眠期に行うのが原則。これ以外の時期に強行すると茶樹が枯れて損害賠償問題に発展。
ミス3:清水区合併前の運用慣行を軽視する
清水区は2003年合併で旧清水市時代の慣行が一部残存。JA清水の地区支店に事前相談が無難。
ミス4:5条転用と開発許可を順次進行で時間を倍増
調整区域+農地は5条転用と開発許可を 並行進行するのが鉄則。
よくある質問(FAQ)
Q. 静岡市の農地転用申請はどこで相談できますか?
A. 静岡市農業委員会事務局(葵区追手町5-1 静岡市役所本館内)が窓口です。電話054-221-1424、平日9〜17時。事前相談は無料。静岡市は政令指定都市(2005年指定)のため、農地転用許可は市長権限で、申請は市農業委員会内で完結します。詳細書類作成は地元の行政書士・建築士事務所に依頼するのが現実的です。
Q. 静岡市の葵区北部(南アルプス・井川)の農地は転用できますか?
A. 可能ですが審査が厳しめです。葵区北部の 井川・梅ヶ島・玉川 など南アルプス山系の中山間地は 水源涵養保安林・国立公園・特別保護区 等の規制が重層化し、農地転用には農地法以外に森林法・自然公園法の協議が必要なケースが多発。住宅地への転用には34条特例(11号既存集落・12号自己用住宅)の慎重な検討が必要です。
Q. 静岡市の市街化調整区域の農地に家を建てるには?
A. **5条転用許可+開発許可+34条特例**の3つが必要。総期間8〜12ヶ月、費用250〜800万円が目安。静岡市の調整区域は 葵区北部・駿河区南部・清水区 に分布。東海道線・静鉄線沿線の既存集落は34条11号適用余地が高い傾向です。茶園からの転用案件では 茶樹処理計画書 が必須。
Q. 静岡市の農地転用費用はいくらですか?
A. 行政書士報酬込みで60〜170万円が目安(5条・白地・300〜1,000㎡)。静岡市の地形は山間・海岸・平野が混在するため、立地により測量費が変動(30〜100万円)。市街化調整区域+開発許可セットなら250〜800万円。茶園からの転用案件では茶樹処理費が別途50〜200万円追加されます。
Q. 静岡市内で農地転用に強い事務所はどう選べばいいですか?
A. 静岡市農業委員会との実務経験、葵区北部の中山間地(保安林・自然公園)対応経験、茶園からの転用案件の茶樹処理経験、JA静岡市・JA清水との調整経験、完了検査まで料金変動がない明朗会計の5点で選ぶのが安全。結設計は千葉県内房を拠点に静岡エリアにも対応可能です。
静岡市の農地転用を進めるために今日からできる3つの行動

- 保安林・国立公園・農地区分の照会:静岡県森林簿と静岡市農業委員会で対象農地周辺の指定状況を確認
- 静岡市農業委員会事務局に事前相談:所在地は葵区追手町5-1 静岡市役所本館内(電話054-221-1424)
- 茶園産地・34条特例に強い行政書士/建築士事務所に無料相談:静岡特有の政令市運用・茶樹処理・保安林協議を一括対応できる事務所を選ぶ

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